深まりつつある樹々の模様替え、旅行支援で紅葉が見頃の名所での予約が増えているといいます。どこぞにと想いますが、はて? なかなかといった状況です。
前号で「何度も訪れたい街になるには」という自治体に与えられた命題について考える機会を持ちました。行政課題としては、教育、防災、子育て、高齢者福祉といった点を優先かつ中心に、それぞれ市民目線で具体的な対策を練る必要があると思いますが、それらとは別にいつも感じていることは、街全体の美化についてです。街路樹の剪定や植込みの整理整頓といった道路面の景観などは、行政施策として大切な範疇です。
ただし、ここで考えたいのは、市民が自ら街の美化や生活環境を損ねているという実態です。
全国都市問題会議で耳に新しい言葉として、自治体が人口問題を考える時、関係人口というワードをヒントにするという話がありました。自治体はその街の人口だけですべてが動いているわけではなく、市場規模というマーケティング理論を常に基本としているというものです。別に新鮮な思考ではないのですが、人口減少に一喜一憂することはないと理解すればいいのでしょう。
最も、経済も人口も流出なのか流入なのか・・・そこには繊細かつ微妙な因果関係があるのも事実です。わかりやすい例としては、最近、茨城県境町の市場規模の拡大戦略が近隣近郊に向けて行われていると感じています。その為に、前述した行政課題の環境整備を着実に整え、タウンセールスに励んでいます。
じっくり、境町を訪れ街をくまなく覗いたことはまだありませんが、例えば、小さな小さなことかもしれませんが、街の美化という観点ではどうなのだろうかと。ゴミの類やペットの糞がポイ捨て状態になっていないかどうか。
いきなりポイントを絞った話で恐縮ですが、我が街、自分が住む街が、そうしたポイ捨て、放置状態が各所に見られたとしたらどうでしょうか。
そもそも、犬の糞は持ち帰ってくださいという看板の存在を必要としない街になって欲しいとは思われませんか? これが行き届いたとしたら、それこそ自慢できる我が街、我が地域ではないかと思うのです。
さて、ここで!
昨日、旧香日向小学校校庭内に写真のような実態がありました。そもそも校庭は犬の散歩場所ではありません。しかし、そこで散歩どころか自由には走らせたなら、ワンちゃんも自然の摂理に襲われるのは当然です。校庭はドッグランではありません。現物は見るからに大型犬のものです(あえて拡大することはありませんが)
市内のすべての学校は、学校開放委員会の管理の元、いろいろな団体が利用しています。土日に集中していますが、スポーツ少年団の利用も此処が主要な場所となっています。この写真が示すものは美化精神以前の問題です。まして、これが初めてではないのです。
心無いペット愛護は一般道路でも散見される現状ですし、道路や歩道にもいろいろなゴミがあります。人が為すことですが、必ずしも当地の市民だけの問題ではないはずです。そこに関係人口という概念を当てはめたら、犬の糞は持ち帰りましょうという看板ではなく、日本一美しい美化推進の街といった看板を立てたいくらいです。
おそらく糞置き去りの飼い主さんは限られていると思います。住みたい街、住みやすい街にはこうした微細な点から改める必要があると感じます。美しい街、美しい地域を! そうでないと、何度も訪れたい街どころか、ヤングファミリーなどは住みたくない街に感じてしまうかもしれません。
こんな想いで街を大切にしたいものです。それには身近な小さなことから・・・この考え方が市民全体に広まればと思わずにはいられません。