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No.3521 感染状況急変

2022.01.19

 オミクロン株の感染状況が全国的に急変して、異常な高まりを示しつつある。東京では7,000人を超え、幸手市では明日の新聞報道になるが、17日の感染情報として26人の感染者増となった。添付の一覧表をご覧いただくと、人口比換算ではパッと見たところで、有り難くない県内№1である。
ファイル 1442-1.jpg データと言うのは、ほぼ一定地域のデータが広範囲に及ぶデータに置き換えても大体似たような数値となる。それは世代別感染率にも当てはまるようで、2つの内容で見ると20代の感染率が最も多く、10代、30代と続き、60代以上になるとその数は低減化するという特徴が全国共通的にみられる。ただ、この特徴は第5波までの実態とは少々異なるものとなっている。
 そこで、第6波と評して間違いないオミクロン感染状況を分析すると、次のようになるのではないだろうか。
■ワクチン2回接種も効果は限定的である。
 幸手市でも2回接種者は人口の9割に上がっているにもかかわらずである。
■感染率はこれまでのコロナ株にはなかったような高感染度の株である。
 日増しの感染者数の右肩上がりは想定以上のものがある。
■重症化率は低く、死者も少ない・・・インフルエンザより低いレベルか。
 ただ、このところ重症者数は高まりつつある。
■若い世代の感染率が高い。
■国の捉え方・報告では飲食店での感染率が高い。
 といったものだが、感染経路という意味では飲食店が原因と決めつけるのは筋違いかもしれず、飲食店の悲鳴が聞こえてくる見方である。幸手市の場合の増え方では、一人の感染者から家庭内にまん延するという傾向に思える。白岡市の学校クラスターは部活の指導に来ていた先輩が感染者だったことから30数人の感染につながったという。

 Jリーグや高校サッカー、ラグビーの全国大会や大学ラグビー選手権といったスポーツイベントが年末年始に数多く開催され、調べてみるとプロレスや競馬などのギャンブル場にも多くのファンが集まっていた。その多くが満員の観衆の中で行われ、家路に着く前に同胞仲間と飲み食いして帰るというのは自然の行動であろう。ここで、感染した場合、家庭内感染が拡大の原因になるというのは当然のように思える。電車はマスクをしている場所なので比較的安全と考えられるものの軽視は禁物である。石垣島でキャンプ中の野球選手も集団感染しているが、明日は我が身の思考が足りない行動が練習以外の場所であるのかもしれない。何れにしても気のゆるみがもたらした結果と言ったら選手に厳しすぎるだろうか。
 今、興行中の大相撲でも両国国技館は全席の2分の1にあたる5,000人の入場者で連日にぎわっている。それも1階席と2階席の奥半分に客を入れない形式のようで、砂被りなどは満席の様子が画面に映っている。余談になるが、不思議なことに観客にはマスクを義務付け、審判、呼び出したちはマスク無しである。さすがに力士と行事にマスクをさせるのは無理があるかもしれないが、それ以外はたとえ審判だろうが、客と同位置にいる人はマスクをするべきではないかと感じる。

 尾身さんは「人流抑制よりも人数制限」と言い、小池都知事は「感染は止める、社会は止めない」と言いながら外出自粛を訴え始めている。小池さんは言葉遊びが好きなのかと思わせるようなパフォーマンス発言と、ただただ国への要求発言が多い人だ。首都周辺県は東京の影響を受けるわけで、隣県も意識した対応をする責任が東京にはあるという認識を持ってもらいたいが・・・。
 現在、重症化率の低さから自宅療養の勧めを説き、医療現場のひっ迫度を上げない方策がとられているが、今後の状況次第ではこれも考え直す必要が出るだろう。
 政治面では、ワクチン前倒し接種の声もあるが、政府も出来るだけのことはという意向で仕事しているはずである。国内ワクチンが治験の域から脱することが出来ない日本の現状は情けないが、自治体単位で我が街優先思考を唱えてみても、国のワクチン入荷交渉とその後の供給体制に委ねる現状では、住民の命を守るのが地方行政の責任だと問われても頭が痛いことである。