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No.3517 悲しい知らせ

2022.01.08

 昨夜、ある男性からの電話に出た。名前が示されない電話や03、0120といった電話には出ない主義だが、なぜかその電話には出た・・・というより間違って出てしまったというのが正解かもしれない。しかし、その間違いはまさに正解だった。
 電話の主は、勤め人時代20年間に及ぶ総務人事畑担当の時に新卒採用した女性社員のご主人だった。当初、名前を名乗られるも暗い感じだったので、いぶかしげな感覚で対応していたが、突然それまで名乗っていた苗字から奥さんの旧姓をフルネームで告げたので、「えーっ!」と思わずうなるような声をあげて理解することとなった。
 寿退職で福岡で式を挙げるのに際し出席してもらいたいと言われ、始めて福岡に出向いた記憶は今も鮮明だ。子どもが受験生だった当時でもあり、太宰府天満宮を参拝したのもこの時だったが、ついでの参拝と本人がいない参拝では菅原道真公への願いが叶ったのかどうか・・・?

 〇〇由布子君はとても明るい女性で、結婚にあたりご主人が焼き鳥店を開店するので、それを手伝いますと言って笑みを絶やさない人だった。
 その彼女が・・・年の暮れに亡くなったと。電話から伝わる憔悴したようなご主人の話に驚きと同時に無念の思いが募った。52歳・・・。3人の子を残して旅立った彼女、どれだけの思いを残して逝ったのか。
 退職後も毎年書かさずに届いた年賀状。当初は店の繁栄ぶりを伝える内容だった。きっと彼女の明るさが新規店の底力になっているんだろうと確信の喜びで読んだものだが、その後、ご長男が生まれてからは野球や吹奏部で頑張るお子たちの成長ぶりを伝える内容に変わって、いつも写真入りの幸せ感満杯を伝えてくれる味わい深い賀状だった。
 今年は3が日が過ぎても届かないのでどうしたのかと思っていた矢先の見知らぬ電話。彼女が出てやってくださいと私に告げたのかもしれない。
 最後に、ご主人が「福岡においでの際は、ぜひお立ち寄りください」と。
 彼女が素晴らしい伴侶を選び、そして恵まれた家庭生活を送っていたという感覚に涙腺が緩んでしまいました。
 お子達のことはご主人に安心して任せてやすらかにお眠りください。
 心よりご冥福をお祈りいたします!