今、国民の間で最も大きな関心事がワクチン接種だというのは間違いないところでしょう。私もここしばらくは無かったほどの問い合わせをいただく現状です。ただ、その中に予約の電話をしてもつながらないのはけしからん!として市長批判につなげる面も若干ですがあるようで考えさせられるところです。もともと、木村市長を応援していない方であれば、印象操作的にそういった声を吹聴することもあるかと思いますが、そうでない場合は、現状を今少し把握及び理解いただきたいと感じる次第です。
私はこの件について地方の政治批判は的外れだと思っています。行政は何をおいても批判は甘んじて受けなければなりませんが、地球全体が相手のワクチン供給に原点があることですし、しかも供給量が少ないわけです。たとえば、幸手市で言えば8,700人の75歳以上に対して485人分の予約分しか入荷予定がなかったことによる電話混乱でした。これは幸手市に限ったことではありません。国は当初65歳以上を最初の案内郵送対象としていたのですから、これを守っていたら更に混乱したことでしょう。
今後の予定が本日の読売朝刊に掲載されていましたので、添付しましたのでご確認いただきたいのですが、まだまだ人口カバーには程遠いのが実態です。
受付電話回線を増やせないのか!という声もありますが、先着順という方式からは、小量分の予約受付で回線数を増やしても、混乱が増すだけという考えも成り立ちます。今の5本回線が妥当かどうかはわかりませんが、とりあえずもう少し増やすことを考えてみてはどうかという提案は既にしたところですが、20本も30本も増やせるものではないでしょう。
幸手市での感染者数が、クラスターはみられないものの日々増加傾向にあるので、市民の皆さんの焦燥感が早くワクチンを接種したいのに何やってんだ!という感情につながっているものと思います。かけてもかけても電話がつながらないという事情にも感情が高ぶることもあるでしょう。
しかし、ここは冷静に待つしかないと思いますがいかがでしょうか。
今、テレビではフランスでワクチン接種の1回目と2回目の間隔を3週間から6週間に延長したというニュースがながれています。理由は、とにかく多くの国民が1回目のワクチンを接種することが必要だとの判断からだそうで、これによりワクチン効果が低減するかしないかは二の次ということでしょう。
国家レベルで計画の見直しを必要とするほどワクチン供給がままならない現実が理解できます。
先の政治責任という点に言及するとすれば、私は半年以上前から感じていることを申し上げますが、科学立国日本で何故ワクチンが出来ないのか! 投資資金が膨大だというのは、多くの専門家が指摘していますが、これほど緊急事態が繰り返されるとなると、go-to・eatの経済回復キャンペーン資金をワクチン開発に回していたらどうだったのか。卵か先かニワトリが先かのたられば思考は避けたいとは思いますが、それでも数十億~数百億の補助金が武田、塩野義、アンジェスといった企業に給付されているという話もあって、それらの経過報告が無いというのも問題だと感じています。
中露がワクチン外交目的で、安易な承認によりワクチン流通を実現している現実に加え、今やインドワクチンまでが流通する状況になっています。日の丸ワクチンの完成がなぜ無いのか。このまま収束まで続いたならば、世界の信頼を損なうことは間違いないと思いますが・・・。