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No.3340 国会審議・・これでいいのか!

2020.11.05

 前号で取り上げたテーマは、両院予算委員会での質疑応答が行われている。ところが、ことに立民、共産の質疑にはうんざりといった感じしか残らない。立民は7時間半のうち4時間、共産は1時間ほぼすべてを学術会議任命問題に使っているが、いったい現実をどこまで把握しているのだろうかと思えてならない。
 政党に関係なく国の最重要課題を国家国民のために議論してもらいたいと強く思いはすれど、残念ながら今の野党は政権の足をすくう目的ありきで、国民不在の質疑に徹している。政権奪取の夢よ再びをもくろむがゆえのことと思うが、総理が交代した直後の臨時国会であれば、コロナか経済か、はたまた中国対応、そしてアメリカ大統領選挙の先行きをふまえた日本の在り方等々、議論すべき対象は事欠かないはずである。これらはいつ議論すべきか? まさに今でしょう。総理が任命拒否をした問題は、よく言うところの「他でやってもらいたい!」くらいである。
 中村喜四郎氏が、小澤一郎さんとともに政権を奪取すると発言したそうだが、ならば枝野代表に対して真正面から政策論をぶつけるようアドバイスをするくらいのことがあってしかるべきで、政権奪取は批判ばかりの議会対応からは実現出来るわけがない。野田元総理、岡田氏といった方々はいったい何をもってして立民会派のベテラン重鎮議員として存在しているのだろうか。今井、辻本、蓮舫、福山といった議員の羅列に私同様うんざりしている有権者は少なくないと思う。
 モリトモ、さくら以降この1年間テレビ放映のある予算員会では、政策論らしき内容で熱い議論が交わされたことがあっただろうか。国民のスキャンダル好きも影響しているのだろうが、政治レベルが醜い姿をさらすだけではますます政治や選挙への関心は薄れるばかりではないか。
 一つの例として、維新の議員が衆議院予算員会で外資による土地買収について質疑していたが、これは千歳や奄美の自衛隊隣接地を中国資本が買収している事実があり、こうした事案が全国各地で発生していることに対するものである。つまり、これほど由々しき問題があるにもかかわらず、不思議とこの問題に腰が重い政府に注文を付ける質疑を何故仕掛けないのだろうか。最も仕掛けられない事情が立民の内部事情としてあるのは理解できるところだが。日本にはこれを防ぐ法律が無いのが現実なので、制限法を設けない限りこの状況はますます進行する事は間違いない。
 共産党は別にして、立民は第一野党として、こうした質疑議論を政権に提案するべきなのだ。支持率が4%前後で上がる気配を見せないことに何も対処しない第一野党に国民のまなざしは熱くなるわけがない。