美術、演劇、スポーツ等々、日常無意識にリラックスタイムの対象となっているアミューズメントがほとんど観ること叶わずの状態です。競馬など無観客で実施しているものもありますが、誰しもが初めて経験する世の中はこうした点にも色濃く感じられます。なにしろ、史上初という形容詞がつく中止イベントの発表が多いように思います。そして、スタンドに座る立場と、ステージもしくはグランドに立つ側とでは同じ中止でも感じるものはまったく異なるのは当然です。
ギャラに直結するプロの世界も厳しいものがあありますが、全国高校総体の中止は違う意味で切なさを感じます。一度しかない青春を勉学との両立で打ち込んできたスポーツの総決算が突如消えてしまったのです。当時の年代に戻って自らをあてはめてみると、インターハイに出られるほどの実力ではなかったので比較そのものが失礼にあたりますが、若人の気持は痛いほどわかります。彼らにしてみれば、捧げて来た青春譜の仕上げである最終ページが突然落丁したようなものでしょう。選抜高校野球もしかりでしたが、これで夏の大会もとなるとどうだろうか。人生に2度とないイベントが無くなる辛さ、悲しさ、くやしさは、その立場にある者にしかわからないことです。
ただ、そこは若者の特権で切り抜けてもらいたいとも思いますが、インターハイを最後の晴れ舞台と考えていた人は、無念さをどこにぶつけたらいいのか難しいところでしょう。逆に、卒業後も続ける意志があるなら新たな目標を持つことで気持ちを切り替えることも可能でしょうし、是非そうしてもらいたいと・・・。
武漢ウィルスは汗と涙で掴んだ人生たった一度の見せ場も奪ってしまいましたが、あふれた涙をバネにしてホップ・ステップ・ジャンプで人生アップしてもらいたいものです。
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No.3276 イベント中止に想う
2020.04.27