今号コラムは「政治は生きている」である。
死亡者80人を超える・・・まさに、急速に拡大の一途をたどる新型コロナウィルス被害から在中日本人救出作戦は一刻を争う状況となっている。
昨日、安倍総理が早期にチャーター機を向けるために中国側と交渉すると宣言し、明日28日早朝5時台に武漢に飛ぶことが発表された。これこそが政治は生きているということだろう。フィリピン、マレーシア、アメリカなどでも詳細は異なるが、新型肺炎防衛対策を明らかにしている。WHOのテドロス事務局長が対応を協議するため今日北京に到着し、同時に同西太平洋支部の葛西健事務局長も北京に入った。
今後、どういった展開になるのか想像もつかないが、習近平中国にとって多国間連携を含めてパンデミック防止に向けた非常態勢を組む事態も予測され、まさに正念場となりつつある。遅ればせながら、武漢市長が情報公開が遅れた責任を認めたという。これにより、情報操作が国家の指導で行われたことはあきらかとなったと言える。なぜなら、武漢市長が勝手にこうした趣旨の発言をするはずがないからである。中国はここに及んで相次いで波状的に対策を講じ始めた。
◆日本への大型客船寄港のとりやめ
◆春節連休を延長して企業活動を抑える
◆李克強首相を武漢に派遣
といったところだが、まだまだこうした対策が発せられるものと思う。なにしろ、当の本国の認識が遅れをとっているのだ。10日で病院を造ると称し、広大な土地にブルドーザーがひしめく状況を世界に打電するなど、いかにも中国らしいが、感性として理解しがたい面が中国という国にはあるのは間違いない。
ところで、日本の国会は相変わらずだ。それどころか、今度は野次に対する追及が新たに加わった。国民玉木代表の野次への対応も大人げない。野次が国会論戦の対象になるような受け方を野党党首がしたことによって、反日メディアがまたまた差別だと当事者と思われる人物を追い回す。相手が議員だからといって、こうした形で画面にさらすのはいかがなものだろうか。小生はメディハラという言葉を贈りたいと思っている。最近のメディアはこの種の追いかけは執拗に過ぎる。かくして日本の国会は重要案件を協議も共議もすることなく、スキャンダル論戦国会と化している。いや、あけくれているという表現のほうが適切のようだ。