政府の説得も無視してイラン外交に出向いた鳩山元首相。いささか心配がなかったわけではないが、やはり大きな問題発言をして世界の顰蹙(ひんしゅく)を買うことになったようだ。
BSフジのプライムニュースのライブで、このいきさつを詳細に報道しているのだが、熟慮も無しにIAEAに関する批判発言をし、アフマディネジャド大統領に社交辞令をプレゼントした。単純に言えばこういうことだろうと思える。
仕切りにかばう中東問題に詳しい大野元裕議員の説明もむなしくしか聞こえない。
結局は、発言の主旨、本意を問う以前の問題で、中途半端な言葉を与えれば相手に都合のいい解釈をされる可能性が大だという点に理解が及んでいないことが問題でもあるのだ。つまり語彙を都合良く利用されるということになるのだ。過去にも河野発言、村山発言といった外交上の発言で日本の立ち位置は長らく不利な状況に陥っている事実もある。それがわからない鳩山さんということになる。
鳩山さんを外交問題最高顧問という位置づけにしていた民主党には大きな責任があると思うのだが、官房長官の説明には「あくまでも個人の訪問なのでそれに政府がどうのこうの言うべきではないと思っている」ですと。
本来であれば厳重注意とか資格剥奪とかに値する愚行とも思うのだが・・。
個人といっても、元首相であり最高顧問ですから、日本国民はあきれるだけですむかもしらないが、諸外国はそうはいかないと考えるのが自然なことだ。
普天間問題でアメリカとの不協和音を生じさせた鳩山さんだが、今度はアメリカのみならずイランへの経済制裁に相互協力している国々も黙ってはいないかもしれない。願わくは、すでに終わった政治家だという見方をしてくれたらと思うが、政権与党内に君臨する方ですからそれは有り得ないか?
しかし、何度国の評判を貶めることか!友愛外交とは。