前号で告知した通り、一般質問について記したいと思います。すでにお伝えしてはいますが、12名の議員が通告した質問には、その視点が素晴らしいと感じるものも数多くありました。ただ、実際の発言となるともう少し、迫力を見せてくれてもいいのではないかと思うものがかなりあったように思います。
■がん検診の受診率向上 ■小中学校通学路の安全 ■子育て支援
■洪水対策 ■幸手駅西口の活性化 ■空き家対策
■アフタースクールの課題 ■公共交通の利便性向上と安全対策
■圏央道側道の久喜市との接続 ■ゴミ屋敷対策
などなど・・・より詳細は幸手市ホームページをご覧いただければと思いますが、具体的にはまもなく放映開始となる録画をご覧いただくのがいいわけですね。市民の皆さんに行政の現状と議会の実態をご確認いただくことはWCEEの観点から大切なことです。「 Watch・Check・Eveluate・Encouragement」の頭文字で、実は小生の造語です。意味は監視、確認、評価、励ましというものです。自ら録画しておいた番組ですらなかなか見ない日常とは思いますので、議会の録画を観るのは難儀なことです。しかし、見ることになれるということもありますので、是非アクセスしてみてください。
小生は3つの項目を通告しました。今回は「デマンドバス」についてお伝えしますが、他に小林啓、坂本、大平の3名の議員さんが同じ問題を通告していました。
小生の主たる質問、とくに通告外の再質問の内容について箇条書きで示したいと思います。少々長文になりますが、じっくりお付き合いいただければ幸いです。それでは、まずその前段部分から・・・。
「市民の足として鳴り物入りで採用されたデマンドバスに市民の不満が高まっている。議会も強く要望して実現した施策であり、先の市議選でも多くの議員が改善を公約に掲げたり、マイクパフォーマンスを繰り広げていた。議長もチラシに大きく示していたし、副議長も今回質問通告をしている。こうなると、この問題改善は議会の総意であり、議会の総意ということは市民の総意というべき状況にある。そこで質問をしますが」
1.市長の見解をお聞きしたい?
2.市民感覚に対する市の対応は?
3.改善予定があるなら、いつ、どういった内容で?
4.昨年の利用者8,726人(坂本議員の質問から)というが、実質利用者はもっと少ないのではないか? 利用者の記録はあるのか?(ちなみに平成26年度循環バス最後の年度の利用者は31,280人でした)
5.指名競争入札で期限が来年10月にならないと変更出来ない(大平議員の質問から)と言うが、やろうと思えば出来るのではないか?
6.変更出来ない理由に業者への気遣い的発言を副市長はしていたが、気遣うべきは市民にであって本末転倒ではないか? 市民が主役でしょ?
7.大きな車を使っているが形式は? 乗合がうたい文句であるにもかかわらず乗車率が1.7人では、いろいろな意味でコストパフォーマンスが悪いと思うがどうか?
8.北本市は、人口6.6万人、面積は19㎢で幸手市の半分しかない。それでも4台の車が常時稼働している。予算も年間2,300万円を投じており、これは幸手市の1,417万円(平成30年度)と比べると素晴らしいといえないか?
9.今の業者との解約が出来ないというなら、別の業者と追加契約はできないのか? その際、軽のハイブリッド車を2台稼働するというのはどうか?
10.それ(前項)もできないというなら、市が軽を2台購入して、運転業務の経験ある市民を契約雇用して追加の車を稼働させるということは考えられないか?
11.実は、坂戸市と鶴ヶ島市ではコミュニティバス・ワゴンの運賃を70歳以上無料にするための予算案を6月議会に提出している。実施は8月からの予定で、それぞれ450万と600万の予算だという。福祉施策として素晴らしいと思うがどう思うか?(すると、市長、副市長ともこの埼玉新聞の記事を見ていないといい、暫時休憩をとり、至急新聞コピーを議員と傍聴者に配布)
12.(同時に示した富士見市の記事から)埼玉新聞は議員が政務活動費で購入を認められているということで、私もしばらくぶりに購読を開始したが、執行部がこれに目を通さないというのはいかがなものかと思う。今月から富士見市ではデマンドタクシの運行を始めた。500円を上限に料金の半額を補助するシステムだが、これは一昨年の実権段階を経て実施され、更に1年後に見直しを図るという。しかも、なんとコミュニティバス路線は継続のままである。年間休日は12月29日から1月3日まで、つまり土日休みの幸手市とはまったく異なる。契約するタクシ会社は市内外5社に及ぶ。これを思うと、幸手市は実施に当たってのマーケティングも不足しているし、なにより市民への思いやりがない! これからの時代は思いやり行政が今までにも増して大切だと思うがどうか? ちなみに、富士見市は人口は11万人だが、面積は北本市と同じく約19㎢である。(幸手市は33㎢あるから面積の点でも台数が少ない)
13.坂戸市と鶴ヶ島市は総合乗り入れのコミュニティバスを運行している。コストの観点からも隣接する自治体が協力することは素晴らしいことだと思うが、幸手市では、たとえば杉戸町との共同運営でコミュニティバスを復活することを検討してみてはどうか?
14.私が選挙戦で強く訴えたこととして免許証自主返納制度の問題である。坂戸市と鶴ヶ島市が今回の施策の目的として自主返納の促進を上げている。まさにこれがポイントで、我が街の公共交通に利便性を感じなければ、自主返納しようと考える市民が減るものと思う。であれば、今、問題の高齢者ドライバーが有する危険度が解消されるどころか高まることになりはしないか!だから、富士見、坂戸、鶴ヶ島といった自治体行政の安心安全な交通に対する考え方にもつながるわけで、来年の10月までなどと言ってたら、それまでの期間に書き換え時期が到来する人が返納しようと思ったが、デマンドバスが現状のままでは返納出来ないと考えを変えるやもしれない。いったいそういう人が何人いるか。返納取りやめとなれば、その人たちは再び3年間は免許証が生きることになる。つまり運転するということになる。昨日も福岡で暴走者による大事故があった。高齢者の事故がこれほど多い状況で来年などとノンビリしていていいとは思えないがどうか?
発言の一言一句を記憶しているわけではありませんので、正しい文字づらは議事録でとなりますが、私の質問の意図は、提案を織り交ぜながら、なんとか福祉の向上とリスクの回避という点で現状打破を訴えたかったわけで、その点ご理解いただければと思います。
とにかく、幸手市は予算計上の面、改善時期に対する面等々各種観点において市民目線とはかけ離れています。答弁の内容の多くはグッと来るものが感じられませんでした。しかしながら、二つの新聞記事は同じ県内の自治体のものですし、幸手市との違いがはっきり示されるものでしたので、参考的動きがあることを期待して見つめることにしたいと思います。「最後には、予算がない予算がないという締めくくりでは情けない」と指摘させていただきました。
この高齢者ドライバー問題は世界各国でも社会問題化している状況です。場合によっては次回議会でも質問することも視野に入れております。なにしろ、来年の9月いっぱいまでの業者契約を切り替えることは出来ないとの一点張りには、どうしても納得がいかないものですから。