2012.03.22
東電が、来月からの企業向け料金の値上げの中止を表明した。これは当然の流れだろうと感じながら画面に見入っていた。
ここにも空気をよめない大組織があることにまさに嘆かわしい思いがする。
テレビでは国政レベルでの報道が主体で枝野さんの出番が多いが、上田知事は数度にわたりこれへの反論および直訴をしていたのだ。そして、互いの主張を一般市民に確認してもらおうという姿勢で「公開討論会」の開催を訴えてもいたのだ。
原発問題を理由に値上げを願望する東電だが、原発問題は値上げとは切り離して考えるべきだ。原発問題はまた後日触れてみたいと思っているが、今、東電が企業向け料金を大幅値上げするという思考は、まさに独占事業にとっぷりと漬かり続けた企業風土なくして有り得ない。
電力値上げにビクともしない超〃企業など、数ではごくわずか、多くは会社存続に四苦八苦している中小企業が多いという現実に目がいかないのが東電体質なのかもしれない。いや、東電社員のすべてがそうだとは思わない。正義感を発揮して今しっかり職務をはたそうとしている人も少なくないとは思う。
あくまでも意思決定レベルの問題なのだが。呆れる感覚というのが、今の東電経営陣への評価だ。
ただ、枝野大臣はなんとしても経済および国民生活のために電力問題を解決しなければならない責任者なのだから、ただ「空いた口がふさがらない」と、庶民レベルの感想を述べるのでは困る。ここに現政権の稚拙さをいつも感じるのだ。